ヴァイセンブルーメンケーゼ

ロマンチックな名前のチーズ「ヴァイセンブルーメンケーゼ」

ヴァイセンブルーメンケーゼ

ヨーロッパには何百という種類のチーズがあります。製法や原料の違いだけではなく、チーズの内部に練り込んだり、外皮にまぶしたりするものも多種多彩。その中にはびっくりするようなものもあります。ヴァイセンブルーメンケーゼもそのひとつ。外側には乾燥した花がびっしりとまぶしてあるのです。

ロマンチックな名前だけれど

ドイツのバイエルン地方で作られている牛の生乳を原料としたヴァイセンブルーメンケーゼはハードタイプのチーズです。このチーズの最大の特徴は外皮にまぶされた乾燥された花。どのような花であるかは残念ながらはっきりと分かりませんでしたが、このチーズの名前を日本語訳すると「野の花のチーズ」ですから、複数の花が混ぜられているかもしれません。花がまぶしてあるなんてロマンチックなチーズと思う方もいるかもしれませんが、乾燥しているので花弁はすべて茶色っぽくなっていて枯草をまぶしたようです。名前と現実にこれほどギャップのあるチーズも珍しいかもしれません。

なじみのある香り

さて、この外皮にまぶされた花びらですがなぜか納豆のような鰹節のような日本人にも非常になじみの深い香りがするのです。花というのは甘やかな香りが多いので、いったいなぜこんな香りに変化したのか実に不思議ですが、その分日本人にとっては親しみやすいチーズかもしれません。この花のついた外皮はたべられないので、厚く剥いて食べるわけですが、チーズ自体もほんのり鰹節のような香りがして、なんだか始めて食べるのに懐かしい感じがします。

マイルドで食べやすい味

ヴァイセンブルーメンケーゼはクセもなくとても食べやすいチーズです。舌触りもモチモチとしていてまるでつきたてのおもちを食べている感じ。ハードチーズに分類されていますが、セミハードチーズのような食感です。オランダのマリボーやスイスのサムソーに近い味ですが、コクがあり非常に食べごたえがあります。これもおつまみというより食事向きのチーズですね。

日本酒と合わせてみよう

匂いというのはお酒を合わせるのに結構重要な役割を果たします。あまり匂いの強いチーズに芳醇な香りのワインを合わせると香り同士がけんかをしてしまいます。ならばかつお節や納豆に近い香りのチーズが日本酒に合わないわけがありません。持っちりした濃厚な旨みはウニにも通じるものがあり、まるで日本酒のために作られたチーズのようです。そのまま食べる他、油揚げや長いもなどに乗せて軽くあぶってみても美味しいでしょう。

パンと一緒に食べても美味しい

ドイツのチーズというのは飾り気がない分旨みが強く、食事のためのチーズといった感じのものが多いです。そういう意味では下戸の人にもお勧めですね。ヴァイセンブルーメンケーゼだけでなく、ドイツ産のハードタイプやセミハードタイプのチーズは濃厚なうまみを持つものが多いので、パンの味がしっかりしていないとチーズに負けてしまいます。お勧めはやはりドイツパンとよばれる茶色っぽくて酸味が強いものでしょう。干しブドウやクルミ入りのものも美味しいですよ。パンもチーズも薄く切るのが美味しく食べるコツです。ドイツパンは硬いものが多いので、何度も噛んでいるうちに美味しさがにじみ出てくるような気がします。朝食や夜食にぜひどうぞ。