ウォッシュタイプチーズ

強い匂いは菌のせい。ウォッシュタイプのチーズ

フレッシュチーズの写真

ウォッシュタイプほど好き嫌いが分かれるチーズはないでしょう。あの強い匂いは好きな人にはたまりませんが、嫌いな人からすれば悲鳴をあげて逃げ出したくなる代物です。
でも、この強い匂いを作る元は日本人にもおなじみのあの菌なんですよ。

ウォッシュタイプとは文字通りチーズを洗う

ウォッシュタイプのチーズは文字通りチーズを洗いながら熟成させます。これは表面についた菌のため。非常に分解力が強いので定期的に洗って菌の量を調整してあげないと、美味しいチーズにならないのです。洗う、といっても水でごしごし、というわけではありません。生まれたての赤ちゃんを洗うようにやさしくなでるように洗うそうです。主に塩水が使われますが、ワインやビール、ウイスキーなどのその土地の地酒を使う場合もあるとか。熟成も厳重な温度管理のもとで行われており、すべてのチーズの中で一番手間暇かけて完成させられるチーズかもしれません。

匂いのもとは納豆菌の親戚!?

ウォッシュタイプのチーズの特徴といえば、強烈な匂い。でもこれ、私たちにおなじみの食品についている匂いとよく似ているのです。それは、納豆。ウォッシュタイプのチーズを熟成させる菌も、大豆を発酵させ納豆にする菌も「枯草菌」と呼ばれる菌の一種なのです。日本人は納豆を食べなれていますのでそれほど匂いが気にならないのですが、外国人にはきついと感じる人が多いようです。チーズも案外それと同じで、食べているうちになれてくるかもしれません。

匂いがきついのは表面だけ

しかし匂いがきつくて最初の一口が食べられない。という人もいることでしょう。でも、ウォッシュタイプのチーズの匂いがきついのは実は表面だけなのです。白カビタイプのチーズと同じように内部まで菌が繁殖することはありませんから、匂いが気になる人は一番外側の皮をむいてみてください。それだけで匂いがかなり抑えられます。また、熟成が進むにつれて匂いが強くなってきますから、比較的若いチーズのほうが食べやすいです。さらに、このチーズは作られた季節も重要です。春や夏に作られたチーズは、乳を出す牛や羊が新鮮な草を食べているので、若いうちでも美味しく食べられます。それに対して、秋や冬に作られたチーズは、干し草を食べた牛や羊が出した乳でつくられているので、熟成を待って食べたほうが美味しいとか。なので、可能ならば春や夏に作られたチーズを選ぶと、においを気にすることなく美味しく食べられるのです。

日本でも作られている!?ウォッシュタイプのチーズ

リヴァロやエパワスそれにルクロンなど、ウォッシュチーズの多くがヨーロッパからの輸入品です。しかし今はごく少数ですが日本でもウォッシュタイプのチーズが作られています。

  • ・チーズ工房アドナイ『フロマージュ ド エール』
  • ・十勝野フロマージュ『とかちのウォッシュ』
  • ・チーズ工房小栗 『ウメ』

などがその一例です。外国産のチーズよりも匂いが穏やかで、日本人好みの味付け。これならばウォッシュチーズの初心者でも美味しく食べられそうです。でも、これらの工房で作られたチーズは大量生産ができず、買うときは予約が必要だったり、期間限定販売だったりします。楽天やAmazonなどの大手通販サイトでも扱っていますので、興味を持たれた方は、一度検索してみてはいかがでしょうか。

チーズを洗ったお酒とチーズを食べる

最後にウォッシュタイプのチーズ独特の楽しみ方をご紹介します。それは、チーズを洗ったお酒と一緒にチーズを食べること。チーズを酒で洗った場合その旨が必ず説明書きに記載されています。チーズを育てたお酒と食べるチーズは格別だと言われています。

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