トノウ チーズ

実は同名のチーズがたくさんある「トノウ」

トノウ

ヨーロッパのチーズの名前は一見するととても複雑で深い意味があるように思えます。しかし実は村の名前や土地の名前がそのまま付けられていたり、原料の名前だったりとシンプル極まりないのですね。トノウもそんなシンプルな名前のチーズのひとつ。あまりシンプルすぎて同名のチーズがたくさんあるくらいなんです。

トノウの意味とは?

スイスのジュラ山脈地帯で作られている牛の生乳を原料にしたトノウ(トノー)はハードタイプのチーズです。トノウとは樽、という意味で真ん中がぷっくりと膨らんだ昔の樽の形に似ていることが名前の由来。表面は黒々としているため一瞬「大繁殖したカビ?」と思ってしまいますが、これは色素による着色なので安心してください。ナイフを入れると中身は一転して濃いクリーム色をしています。実は樽に似ているから「トノウ(トノー)」と名付けられたというチーズはヨーロッパ中にいくつもあり、単に「トノウ」という名前だけで探すと全く別のチーズに行きついてしまうかもしれません。トノウを探す時は生産される国の名前と原料を覚えておくと間違えずに済みますよ。

なぜかフランスで人気?

トノウチーズは生産国であるスイスよりもフランスでの人気が高まっているという不思議なチーズです。ハードタイプのチーズは長期熟成するのでポロポロとした舌触りのものが多いのですが、このチーズはあくまでもなめらか。ナッツのようなコクのある風味がして、パイナップルにも似た甘みも感じさせます。日本人にもなじみやすいくせのない味わいなので、外国産のナチュラルチーズを始めて食べる、という方にもお勧めです。

日本ではパンの中に練り込まれることも

トノウはクセのない滑らかな味わいが特徴のチーズなので、そのまま食べる他料理に使っても美味しくいただけます。すりおろして使うにはちょっと柔らかいので、熱を加えてとかし、野菜やジャガイモをつけて食べることが多いそうです。日本ではパンの中に練り込まれてチーズパンとして販売している店もあります。昔はこのようにパンに練り込まれるチーズはマリボーやチェダー、プロセスチーズが多かったのですが今でこのような特色あるチーズが使われることも多くなっているのですね。

食事の一品にしても美味しい

日本では外国産のナチュラルチーズというと、どうしてもワインのおつまみというイメージが強いですが、トノウはワインのおつまみというより普段使いのテーブルチーズとして食卓に上げてほしいチーズです。もともとチーズは栄養価の高い保存食で、特に食料の乏しい冬は人々の命をつなぐ大切な食料でした。また、チーズはミルクの栄養分がギュッと凝縮されていますから、牛乳を飲むよりずっと効率よくミルクの栄養を摂取できるのです。特に女性は年を取るにつれて女性ホルモンの減少の影響で骨がもろくなり、骨粗しょう症になりやすくなるため、カルシウムがたっぷり含まれたチーズは積極的に取りたいですね。朝、パンに野菜と一緒にチーズを挟むだけで理想の朝食になります。また、オムレツや卵焼きなどのタマゴ料理との相性もバッチリ。さらに成長期のお子様のおやつにもお勧めですよ。トノウはくせがないので、胡椒のほかにジャムやはちみつを添えても美味しく食べられます。