テストゥン・アル・バローロ

高級ワインの搾りかすに漬けこんだチーズ「テストゥン・アル・バローロ」

テストゥン・アル・バローロ

イタリアではワインの搾りかすに漬けこんだチーズが数多く生産されていますが、テストゥン・アル・バローロはその中でも特別な位置づけ。日本でも広く知られている高級ワインバローロの搾りかすに漬けられて熟成されているのです。搾りかすまで食べられるワイン好きにはたまらないチーズです。

美味しいワインは搾りかすまで美味しい?

テストゥン・アル・バローロはハードタイプのチーズで、イタリアのピアモンテにあるオッチェリ社で生産をしているチーズです。オッチェリ社といえばバターで有名な乳製品の会社ですが、近年はチーズの生産にも力を入れていて、美味しいチーズを数多く生産しています。このチーズも1999年スローフード協会が主催する「酔っ払いチーズコンクール」で見事優勝を果たしました。
イタリアではワインの搾りかすに漬けこんで熟成させる日本の奈良漬や粕漬のようなチーズが数多く作られていますが、やはりおいしいワインは搾りかすまでおいしいということなんでしょうか。

とても固いチーズをじっくり熟成

テストゥン・アル・バローロの原料となるチーズは、イタリア語で「石頭(テストゥン)」の意味を持つとても固いチーズです。原料は牛やヒツジ、ヤギなどの生乳ですがテストゥン・アル・バローロになれるのは100%牛乳の生乳ので作られたものだけです。このテストゥンは、ワインの搾りかすに漬けられる前にすでに1年ほど熟成させていますので、まるで石のようにコチコチ。チーズの干物のようでとてもおいしそうには思えません。しかしこの石のようなチーズをワインの搾りかすに漬けるとあら不思議、チーズはしっとりと柔らかくなり、ワインの旨みと香りを吸い込んでえもいわれぬおいしいチーズに変身するのです。

搾りかすも食べられます

日本の粕漬や奈良漬けは粕を洗い流していただきますが、テストゥン・アル・バローロはチーズの表面についた搾りかすも一緒に食べることができます。搾りかすの正体はブドウの種や皮。なんとなく敬遠したくなりますが、一緒に食べるにつれてやみつきになっていくのだとか。その味はワインとチーズを同時に口に含んだようなまさに「芳醇」と形容したくなる味ですが、かなりお酒の風味が強いので下戸の方やお子様は要注意。でも赤ワイン好きの方にはたまりません。奈良漬や粕漬が大好き、という方にもお勧めのチーズですよ。

合わせるワインはやっぱりバローロ

テストゥン・アル・バローロはチーズを食べただけで赤ワインも飲んだような気分になるある意味「お得なチーズ」ですが、やはりバローロと一緒に食べると美味しさが一層引き立ちます。バローロはちょっとお高いな、という方は同郷のピエモンテのワインを選びましょう。ただ、かなり赤ワインの風味が強いワインですから、白ワインなどの他のお酒にはちょっと厳しいかもしれません。また、何か料理に使うよりは、そのまま薄くそぎ切りにしてじっくり味わうのが一番おいしい食べ方です。テストゥン・アル・バローロは1年に1度しか作られない貴重なチーズです。その分ちょっとお値段の方もお高くなっていますが、ワインとチーズの究極のマリアージュを体感してみたい、という方はぜひ食べてみてください。1度その美味しさを知ってしまうと毎年チーズの入荷がまちどうしくなりますよ。