トピネットチーズ

まるでおまんじゅうのような形のチーズ トピネット

トピネットチーズ

生産国のフランスではモグラの塚の形をしたチーズ、と言われているトピネット。でも、日本人なら「おまんじゅうのような形」と言いたくなります。コロンとした可愛らしいシェーブルタイプチーズのトピネットはまるでお菓子のようですよ。

ガプロンをお手本に作られたチーズ

トピネッとはフランスのポワトゥ・シャラント地方で作られているヤギの生乳が原料のシェーブルタイプのチーズです。このチーズの歴史はまだ新しく、1970年代に生産が開始されました。最初はオーヴェルニュ地方のシェーブルタイプのチーズ「ガプロン」の方を使用し、お椀型のチーズを作っていましたが、それがチーズ商の目に留まって有名になると今度は専用の型が開発され、さらに消費者の要望に応え、開発当初よりも一回り小さいトピネットが完成したのは1990年代のころです。名前の由来は「モグラの塚」を意味する「トーピニエール」ですが、日本人からみればおまんじゅうそっくりに見えます。乾燥を防ぐために薄く灰がまぶされていますが、それがまるで薄皮からすけるあんこのようにも見えるので、なんだか親近感がわきます。

無殺菌牛乳にこだわった美味しさ

トピネットは歴史の浅いチーズですが、生産者のこだわりで昔ながらの製法を守ってチーズを作り続けています。ヤギのチーズというと独特の匂いとクセがあると思われがちですが、無殺菌の生乳を使い、丁寧に作られたチーズならばそれほど気になりません。若いうちは甘みが強く感じられ、熟成が進むにつれてコクとうまみが感じられる味の変化もシェーブルならではです。ヤギのチーズに初挑戦、というかたはできるだけ若いうちに、ヤギのチーズが大好きという方は少々時間をおいてうまみが凝縮したころに食べるとよいでしょう。一個が135グラムの食べきりサイズなので、美味しいうちに食べてしまえるのも魅力のひとつです。

本当の美味しさは季節限定?

今は流通や保存状態の発達により、ヤギの生乳を使ったチーズが1年中出回っていますが、その昔は季節限定のものでした。というのも、ヤギは牛に比べて乳を出す期間が短く、毎年春から秋の初めまでくらいしかミルクが取れません。当然チーズもその間しか作れないわけです。現在は冬でも秋に絞ったミルクを冷凍保存しておいたものを使ってチーズ作りが行われていますが、やはり新鮮なミルクを使ったものにくらべると味が落ちるそうです。
ヤギの生乳を使ったチーズは、ハードタイプのチーズのように何か月も熟成させるということはありません。ですから、シェーブルタイプのチーズの本当のおいしさを味わいたければ、初夏の頃から晩秋の頃にかけてチーズを買ってみましょう。

熱を加えても美味しい

シェーブルタイプのチーズは切ってそのまま食べるのが一般的ですが、トピネットは熱を加えても美味しくいただけます。薄く切ったバケットの上に乗せて軽くトースターであぶると一風変わった美味しさが味わえるでしょう。ワインに合わせるのならば赤よりも辛口の白のほうが合います。また、若い頃のものは酸味がありますのではちみつやドライフルーツと合わせてもよいでしょう。薄く切ったトピネットをパンの上に乗せ、はちみつを垂らすと、お子様にもお勧めの朝食の完成です。