サン・ネクテールチーズ

フランスの気軽なテーブルチーズ

サン・ネクテールチーズ

1000年以上昔からチーズが作られてきたというるオーヴェルニュ地方。カンタル、フロム・ダンベールといった人気のチーズとともにこのサン・ネクテールも作られています。

ルイ14世が愛したチーズ

フランスで最も長くチーズを作り続けているオーヴェルニュ地方。カンタルやフロム・ダンベールといった日本でも有名なチーズが作られているのと同じ地域でサン・ネクテールも生産されています。17世紀にこの土地のサンネクテール元帥が太陽王と呼ばれたルイ14世にこのチーズを献上したことで一躍有名になりました。このチーズの名前はこの「サンネクテール元帥」からとられた、という説とオーヴェルニュ地方の「サン・ネクテール村」からとられたという説があります。

セミハードタイプ?ウォッシュタイプ?

サン・ネクテールは型に詰めるときに重しをかけて水分を抜きます。しっとりとした硬めのチーズに仕上がりますので、現在はセミハードチーズに分類されています。しかし、約8週間の熟成期間の中で2~3度塩水で洗うので、厳密にいえばウォッシュタイプともいえるのです。さらに、出来上がったチーズの表皮には白や灰色のカビがついてまるでシロカビタイプのチーズのよう。こんな風に色々なチーズの特徴を兼ね備えているものも珍しいですね。

農家産と工場産

現在、サン・ネクタールは工場と農家、両方で作られています。チーズホールの上に貼られた緑のカゼインマーク形が楕円形のものが農家産、四角いものが工場産です。農家で作られるものは無殺菌の牛乳を使い、洞窟で熟成させるので表面には白だけではなくオレンジや赤いカビまでつき、古漬けのような匂いがします。味も複雑でブルーチーズのようなピリッとした刺激もあり、通好みの味です。一方工場産のものは殺菌された牛乳を使い、工場内で熟成させるのでクセがなくチーズの旨みだけが楽しめます。このように作られた場所が違えば味もまるっきり違いますので、買い求めるときは良くマークを確認することを忘れずに。

素朴な田舎のごちそう。

さて、肝心のサン・ネクタールの味ですが、クリーミーで優しくナッツの風味があります。
しかしどことなく野暮ったくもあり、田舎料理のような味とも称されることもあるとか。
私たち日本人にとってはチーズは新しい食べ物ですが、ヨーロッパの人々にとっては長年食べ続けられてきた食べ物です。彼らにとってはサン・ネクテールはチーズの原点のような味に感じられるのでしょうか。

フルーティーな赤ワインと一緒に

サン・ネクテールは気取って食べるようなチーズではありません。現地では塊を適当に切り分けてパンの上に乗っけて朝食の一品にすることも多いとか。ですから、あまり高いワインではなく、手ごろな値段で買えるフルーティーな赤ワインと良く合います。また、熱を加えると独特な香りが強くなりますので、チーズが好きという方にはこの方法で食べるのがお勧めです。さらに、卵と混ぜてオムレツにすると卵の風味とあってとても美味しい一品になるとか。日本では100グラム1000円程度で販売されていますので、300グラムくらい買ってきて色々な食べ方をしてみるのも良いでしょう。なお、日本向けのサン・ネクタールはカビをきれいに取り除いてオレンジ色に着色されているものが多いので、見た目がカビだらけで食べる気がしない、ということはありません。

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