ロビオラ・トレラッティ

熟成させるにつれて表面が赤くなるチーズ「ロビオラ・トレラッティ」

ロビオラ・トレラッティ

外国産のナチュラルチーズには、同じ言葉がたくさんのチーズの名前として使われています。代表的なのはフランス産のチーズにつけられる「トム」ですね。この「ロビオラ」もイタリア産のチーズの名前によく使われる言葉。熟成するにしたがってチーズの表面がルビーのように赤くなるチーズ全般に使われています。

語源はルビー?

イタリアのピアモンテ州は、イタリア屈指のチーズの名産地として知られています。またこの地方で作られているチーズは似たような名前が多く、慣れないうちはチーズの名前が頭の中でごっちゃになってしまうかもしれません。「ロビオラ」もピアモンテ州で生産されている小さく柔らかいチーズにはよく使われている名前です。チーズを熟成させていくにつれて表面がどんどん赤く変化していくので、イタリア語でルビーを表わす「ルビエラ」が語源といわれています。ロビオラ・トラッティはヒツジ、牛、ヤギの3種類の生乳を混ぜて作られるチーズ。トラッティは3つのミルクという意味です。

DOPに指定されてはいるけれど

イタリアにもフランスやスイスと同じように原産地名称保護制度があり、それぞれの単語の頭文字をとってDOPと呼ばれています。DOPに指定されると原料のミルクの産地から製造方法まで厳しく指定されるのですが、このチーズは季節によって3つのミルクの割合が変わってくるため、定められている規制がかなり緩いです。ですから作る工房や季節によって味が微妙に異なってくるので、何種類も買って食べ比べてみるのも面白いかもしれません。

カマンベールによく似ているけれど

ロビオラ・トレラッティは見た目はシロカビタイプのカマンベールチーズによく似ています。しかし、口に含むとより濃厚で複雑な旨みを感じます。ヒツジもヤギも牛もミルクにはそれぞれ特徴があるのですが、その長所だけがうまく出てきたな、という味です。昔ながらの製法で小さな工房で作られているチーズというと、独特のクセや匂いが強く、日本人にはなかなかなじみにくいものも多いのですが、ロビオラ・トレラッティは雑味や嫌なクセがまったくなく、非常に洗練された風味です。ヒツジやヤギの生乳で100%で作られたチーズに感じられる獣臭さも感じられません。若いうちはちょっと柔らかいかなと感じるくらいですが、熟成が進むにつれてウォッシュタイプのチーズのようにトロトロにとろけてきて、それぞれのミルクが持つ個性をより強く感じられるようになります。

ちょっとお高め、でも食べたい

外国産のナチュラルチーズはお値段が高いことが玉に瑕ですが、ロビオラ・トレラッティはその中でも高めの部類です。DOPに指定されているうえ、生産量の少ない生乳を使っているので仕方がないかもしれませんが、「もうちょっと気軽に食べられたらなあ」とため息をつきたくなりますね。でもせっかく買ったのならケチケチと味わうより豪快に味わったほうが美味しさをより実感できるでしょう。何かの記念日やお祝い事などがあったときに奮発してみてはいかがですか?ワインに合わせるのならば、辛口の白ワインかフルーティーな赤ワインを。クルミ入りのパンや全粒粉を使ったクラッカーの上に乗せて食べても美味しいですよ。

この記事を読んだ方におすすめの記事はコチラ