リゴット・ド・コンドリュー

生産量わずか60トンのAOCに認定されたチーズ「リゴット・ドゥ・コンドリュー」

リゴット・ド・コンドリュー

第二次世界大戦後、チーズのほとんどは工場で大量に生産されるようになりました。しかし、昔ながらの小さい工房で作られているチーズもたくさんあるのです。リゴット・ドゥ・コンドリューもそのひとつ。AOC(フランスの原産地呼称保護統制)に認定されているのですが、生産量は驚くお度少ないのです。

45番目のAOCに認定されたチーズ

フランスのローヌ地方、コンドリュー地区で作られているヤギの生乳を原料としたリゴット・ドゥ・コンドリューは、シェーブルタイプのチーズです。コンドリューというとワインを思い浮かべる方も多いかと思いますが、素のワインの名産地で作られているチーズなのです。もっとも生産地はピラ山塊といわれる高山地域で、コンドリューは主に販売地なのだそうです。このチーズは2009年に45番目のAOC認定のチーズになりました。しかしもともと山の中で細々と作られてきたチーズですから、AOCに認定されたからといって急に生産量が増えるわけではありません。今も生産量はわずか60トンほど。日本で毎年作られている国産のカマンベールチーズの量が1300トンですから、いかに少ないかお分かりいただけるでしょう。現在このチーズを作っているのはわずか100軒ほどの工房。そのうち農家制といわれる本当に昔ながらの作り方をする農家はわずか40軒。ほとんどが地元で消費されてしまうので、日本を含めた外国へ輸出されるのは工場制のものです。

ほっくりとした素朴な味わい

シェーブルタイプのチーズは、牛やヒツジの生乳で作られたチーズよりも小ぶりのものが多いですが、リゴット・ドゥ・コンドリューも直径が5センチ、重さが30グラムほどの可愛らしいサイズです。頑張れば一口で食べられてしまいそうですね。表面にはシロカビとところどころにアオカビも発生しています。ナイフを入れると外側に近い部分は硬く、中心にいくほど柔らかくなっているでしょう。ヤギの生乳は牛のものに比べてビフィズス菌が多いため、それで作られたチーズは独特の酸味があるのですが、その酸味は控えめで、蒸した栗のようなほっくりとしたあじわいがあります。熟成がまだ進まないうちは口の中でもさもさとする感触がありますが、熟成が進むにつれてもっちりと粘りが出てきて、独特の辛みも感じられるようになります。シェーブルタイプのチーズが大好き、という人は熟成が進んだものでも大丈夫ですが、ヤギのチーズを食べなれていない方はできるだけ若いものを選ぶとよいでしょう。

あわせるのはやっぱり……

チーズに合う飲み物といえばやはりワイン。でも赤ワイン、白ワインと漠然と言われても種類がたくさんありすぎて迷ってしまう……。そういうときにはチーズと同じ地域で作られたワインを選ぶと絶対にはずれがない、といわれています。リゴット・ドゥ・コンドリューに合わせるのは、やはりコンドリューワインがお勧め。少々値段は張りますが、とっておきの記念日などにワインを奮発した、というときのおつまみにこのチーズはいかがでしょうか。また、チーズには赤ワインというイメージがありますが、リゴット・ドゥ・コンドリューをはじめとするシェーブルタイプのチーズは白ワインのほうがお勧めなんですよ。

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