ミセラ

かつては幻と呼ばれたチーズ「ミセラ」

ミセラ

デンマークは世界有数のチーズ輸出国ですが、つい最近まであまり外国に輸出できなかったチーズもあります。それがこのミセラ。幻のチーズと言われた逸品です。

孤島で作られるチーズ

デンマークのボーンホルム島で作られている牛の生乳を原料としたミセラはアオカビタイプのチーズです。ボーンホルム島は別名「バルト海の宝石」と呼ばれるほど素朴で美しい島として知られています。ノルウェーやフィンランドと同じ高緯度ですが暖流のお蔭で気候は温暖であり、良い牧草が育つために酪農が盛ん。酪農が盛んということはチーズやバター作りも盛ん、ということです。デンマークのチーズの特徴は他国のチーズをお手本にしたチーズが多い、ということ。ミセラもイタリアのゴルゴンゾーラをお手本にして作られました。しかし、月日がたつにつれて島の気候風土に合った独自のチーズへと変化を遂げたのです。実はミセラは一度作り手が減少し、生産が途絶えそうになったことがありました。でもこのチーズは熱心なファンが多く、何とか製造を続けてほしいという声にこたえて今では島と同じ名前の乳製品メーカーが製造を手掛け、全世界に輸出されているのです。

アオカビタイプのチーズらしい味

ミセラはその生産量の少なさから、かつてはほとんど外国に輸出することができず、チーズファンの間から幻のチーズ、隠れた逸品と評価をうけ続けていました。アオカビタイプのチーズはピリッとした辛みと独特の匂いとクセですが、ミセラはそのすべてを兼ね備えています。最近はマイルドでクセのないものも多く出回っていますが、ミセラはその正反対のチーズといっても過言ではないでしょう。もちろん塩味もかなりしっかりついています。その為、ヨーロッパのナチュラルチーズを食べなれていない人は、受け付けにくい味かもしれません。でも、アオカビタイプのチーズが大好き、という人にはたまらない味です。ちなみにチーズ自体は滑らかな口当たりのためクセが強い割には食べやすい仕上がりになっていますよ。

ワインと一緒に楽しもう

チーズに合う飲み物といったらワインですが、ミセラはまさにワインと合わせるとその真価を発揮します。そのまま食べるとちょっと強すぎるクセや匂いがワインと一緒に味わうと絶妙なアクセントに感じられ、旨みが数倍にアップします。かなり塩気が強いのですが、実はアオカビタイプのチーズというのは甘口のワインと相性が良いのです。甘いものとしょっぱいものを一緒に食べる、というと奇妙な感じがしますが、ザラメせんべいや砂糖醤油など甘いものとしょっぱいものを組み合わせた美味しい食べ物は案外多いのですよ。ぜひ甘口のワインと合わせてみましょう。フルーティーすぎる軽いワインでは、ワインがチーズに負けてしまいます。凍ったブドウを原料にしたアイスワインと一緒に食べるのもお勧めです。

はちみつを少し垂らしても美味しい

お酒が飲めない、でもチーズを楽しみたいという方はミセラに少しはちみつを垂らしてみましょう。すると不思議なことにくせや匂いが和らぎます。あまじょっぱいチーズにコーヒーや紅茶を合わせてみると、一風変わったお茶うけになりますよ。チーズだけではちょっときついな、と感じるときは薄く切ったバケットやクラッカーの上に乗せてみましょう。はちみつでは甘すぎる、という場合はデニッシュなど甘みのついたパンにチーズを少量のせて食べてみてください。

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