モンタジオ

熟成2か月でもまだフレッシュ!? 「モンタジオ」

モンタジオ

チーズには熟成方法や期間によって、フレッシュ、セミハード、ハードなどのタイプに分類されます。モンタジオはハードタイプのチーズなのですが、なんと2ヶ月熟成させたものでもまだ「フレッシュ」と呼ぶ長期熟成タイプなのです。

修道院で作られ始めたチーズ

モンタジオは、モンタージョ、モンタージオとも呼ばれているイタリアのフリウリ地方で作られているハードタイプのチーズです。その起源は12世紀までさかのぼり、名前の由来はスロヴェニアとドイツ国境にある標高3000m弱の同名の山の名といわれています。この地方に点在している牧場で絞られた牛の生乳を使って修道院で作られ始めたのが最初で、商業取引がされるようになったのは17世紀ごろだそうです。きっとそれまでは農家の人々や修道士の命をつなぐ貴重な食糧だったのでしょう。きれいな円形で表皮はオレンジがかっています。熟成2か月目から食べられますが、その頃のチーズはなんと「フレッシュ」と呼ばれています。5~10か月まで熟成させたものをメッザーノ、10か月以上熟成させたものをベスタッキオと呼びますが、その名づけ方を見ると、チーズは保存食だったんだなあと改めて思わされます。

最初はパンに乗せて、最後はすりおろして

モンタジオは熟成が進むにつれて水分が抜けていき、小さく固くなっていきます。それによって食べ方も異なっていくのですね。まだフレッシュと呼ばれているときはパンに乗せたりそのまま食べたりしてミルク本来の旨みを楽しみます。熟成が進んでくるにつれて、チーズはボロボロになり、水分が飛んで固くなってくるのでベスタッキオのころまで熟成が進むと、すりおろしてパスタやリゾット、野菜サラダなどにかけて食べます。冷蔵庫に入れることなく、ここまで乳製品が保存できるなんて改めてチーズのすごさを感じますね。
なお、フレッシュを買って家庭で熟成させようと思ってもなかなかうまくいきません。食べ比べがしたいのならば、あらかじめ熟成させてあるものを買ってきたほうが良いでしょう。

はちみつをかけたり、黒胡椒を振ったりして楽しもう

日本ではあまりなじみがありませんが、ヨーロッパではチーズにはちみつの組み合わせはとてもポピュラーです。ベスタッキオまで熟成させてしまうとそのまま食べるのは難しいですが、メッザーノ程度まででしたら薄く切って凝縮されたミルクの旨みをダイレクトに舌で感じる味わい方ができます。その時に胡椒を振ったりはちみつをかけたりすると、今まで隠れていた味わいが前面に出てきます。モンタージオは保存性を高めるために塩味が割と強いチーズなのですが、それくらい塩味が強くないとはちみつの濃厚な味に対抗できないのだな、と感じさせる味がします。チーズにはちみつ?とびっくりされる方も多いですが、ぜひ一度試してみてくださいね。

赤ワインに合わせると気分は修道士?

モンタジオをワインに合わせるならば、あまり洗礼されていな素朴な味の赤ワインがお勧めです。モンタジオ自体が非常に素朴な味のチーズですので、洗練されたワインよりも、そちらの方が相性が良いのですね。できればちょっと体を動かして程よく疲れた夕刻などに、モンタジオをちびちびかじりながらワインを飲んでみてください。疲れた体にミルクの旨みがしみわたって、厳しい修行の疲れをチーズで癒やした修道士の気分が味わえます。

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