マレッツ

ビールの名前がついているけれど、水で洗うチーズ「マレッツ」

マレッツ

近年ビールが注目を集めているベルギーですが、個性的なチーズも作られているのです。今回ご紹介するのは、マレッツ修道院で作られているその名も「マレッツ」というチーズです。同名のビールもあり、もちろん愛称はバッチリですよ。

中世の味を復活させたチーズ

マレッツはベルギーのナミュール州にあるマレッツ修道院で作られている牛の生乳を原料とした、チーズです。このチーズは中世にベルギーのベネディクト派の修道士が作っていたという記録が残っていますが、一時は製造が途絶えていたそうです。しかし、マレッツ修道院が製造を復活させ、今はビールと並ぶ修道院の名物になっています。チーズの表面を洗って熟成させる工程がありますが、ウォッシュタイプではなくマレッツはセミハードタイプに分類されます。

地下水で磨く!!

ビール大国ベルギーでは、ビールでウォッシュしたチーズがたくさんあります。また、修道院でビールと共に作られてきた歴史が長いため、ビールの名前とチーズの名前が一緒、というものも珍しくありません。マレッツも同名のビールがあります。マレッツはビールの原料でもある修道院の地下100mからくみ上げた地下水でチーズの表面を磨いて熟成させますので、ウォッシュタイプのチーズのようなオレンジ色の外皮をしています。また、独特の醗酵臭もあり、ウォッシュチーズと見分けがつきません。しかし、内部はウォッシュチーズのようにトロトロしておらず、むっちりもっちりとしたセミハードタイプの特徴蘇備えています。塩味がしっかり効いていて、その食感と合わせて「チーズでかまぼこを作ったらこんな感じだろうか」と思う方も多いようです。匂いの割には味はナッツのようでくせがなく、日本人にも受け入れやすいでしょう。

本場修道院で楽しむこともできます

修道院は神に使える修道士たちの修行と生活の場でもありますが、現在では修道院を維持していくために観光客にも敷地の一部を開放しています。このあたりは日本のお寺と同じですね。修道院には自家製のパン・ビール・そしてマレッツを楽しめるレストランもあり、多くの観光客がチーズとビールを楽しんでいます。日本のビール好きがここまで観光に来て、マレッツチーズの美味しさを知ったということも多いそうです。修道院でビールとチーズが楽しめるなんてまるでバーのようだ、と思うかもしれませんが、ヨーロッパな水事情が悪く、かつてはビールは水よりもずっと安全な飲み物だったのです。また、チーズは高タンパクに高脂質。保存も聞くので修道院の食事としてはぴったりだったのですね。もしベルギーを旅行される機会があれば、ぜいマレッツ修道院を尋ねてみましょう。

やっぱりマレッツはビールと合わせよう

さて、マレッツは匂いは強いのですがくせがないため、そのまま食べる他にサンドイッチにしても美味しいチーズです。また、パンの上に乗せて焼いても美味しいですよ。かなり塩気があるので、レタスなどの野菜を挟んでもよいですね。お酒に合わせるならもちろんマレッツビールが一番です。手に入らない場合はピルスナータイプではなくエールタイプや黒ビールと合わせてみましょう。チーズとビールのマリアージュが楽しめます。刺激が欲しい場合はこしょうや唐辛子をかけてもいけます。

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