マオンチーズ

小さな島で作られる海の香りのチーズ マオン

マオンチーズ

スペインの南東、地中海に浮かぶ小さな島、メノルカ島。マヨネーズ発祥の地として有名なこの島では、美味しいチーズも作られているのです。

小さな島に牛13000頭

マオンはスペインの南東に浮かぶメノルカ島で作られているセミハードタイプのチーズです。スペインのチーズ、というと羊やヤギの生乳で作られたものが多いですが、この島は気候が穏やかで雨量が多いことから、13世紀のころより牛による酪農がおこなわれてきました。現在この島には13000頭もの牛がいるそうです。マオンはこの牛の生乳を原料として作られるのです。「マオン」とはかつて地中海貿易の中心であったこの島の港の名前に由来します。

オレンジ色の外皮はオリーブオイルとパプリカのおかげ

マオンの特徴はゴーダチーズのようなオレンジ色の外皮。これは、着色料で染めたわけではありません。保存力を高めるために、オリーブオイルとパプリカで磨くので自然とこの色がつくのです。また、チーズというとは円錐形や円盤形が一般的ですが、マオンは熟成させる際に型にはめず、正方形の布にくるんで四隅の布を結んで形を保つので、四角い形に仕上がるのです。

島のチーズは海の香り

メノルカは島なので四方を海に囲まれています。潮風にふかれた牧草を食べた牛のミルクは、他の所で取れたミルクよりも塩味が濃い、と言われています。そんな潮風味のミルクで作られたマノンは程よい塩味の他に優しい酸味と甘みもあり、スペインのチーズの中では日本人好みの味に仕上がっています。ちなみにマオンは工場で作られたものと、農家で作られたものの2種類があり、工場で作られたものの塩分は2.5%、農家で作られたものの塩分は5%となっています。同じチーズなのに倍も違うのですね。したがって、工場で作られたものはまろやかな味で万人向け、農家で作られたものはパンチがきいてチーズ通向けに仕上がるそうです。

若い時には料理に、熟成がすすんだものはそのままで。

マオンは熟成1か月後から食べることができます。独特の酸味や甘みはありますが、スペインのチーズの中ではクセのない部類なので、そのまま食べる他にすりおろしてリゾットやパスタにかけたり、ゆでたジャガイモにかけてオーブンで焼いたりと料理に加えても美味しくいただけます。熟成が進むにつれて乳白色だったチーズの表面が薄茶色になっていき、からすみの様なピリッとした独特の風味が出てくるそうです
熟成が進んだものはお酒の良いおつまみとして、そのまま薄く切って食べるとよいそうです。

辛口のワインにも、日本酒にも合うチーズ

マオンに合う飲み物といえば辛口のワイン。スペイン語で「樽熟成」を意味するレゼルバワインがチーズの塩気と甘みに良く合います。ワイン以外では地元の方はシェリー酒と合わせることが多いようですが、意外に合うのが日本酒。特に良く熟成させてコクや塩気、ともに強くなったマオンにぴったりだそうです。マオンはセミハードタイプのチーズですので、ウォッシュタイプやアオカビタイプのチーズよりも長期保存が難しくありません。マオンは200グラムくらいで小分けされて売られることが多いので、半分は若いうちに料理とともに楽しみ、もう半分は良く熟成させてお酒とともに楽しんでみてはいかがでしょうか。

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