リンバーガー

チャップリンがネタにしたほどの匂い リンバーガー

リンバーグチーズ

リンバーガーとは聞きなれない名前ですが、現在アメリカとドイツで作られているベルギー原産のとても匂いの強いチーズなのです。

ベルギー原産だけれども……

リンバーガーはベルギー原産のチーズです。しかし、現在はアメリカのウィスコンシン州モンローのシャレーチーズ協同組合とドイツで生産されているというちょっと変わった経歴があります。このチーズの特徴は何といっても匂い。なんと世界中の食品の中で10位以内に入るくささ、といえばその威力が分かっていただけるでしょうか。(でもこれでも、チーズの中では臭さNO1じゃないんです。これもまたすごい話ですね)匂いの元は、チーズを洗い、熟成させるために使われるバクテリア、リンネス菌。実はこのリンネス菌、人間の表皮に生息し、夏場の汗の匂いや体臭のもとになるといわれている菌なのです。そんな菌で熟成させるのですから、チーズがくさくなるのも当たり前なのですね。

チャップリンがネタにしたほどの臭い

リンバーガーの匂いのエピソードをもうひとつご紹介しましょう。喜劇王チャップリンの映画「担へ銃」(「チャップリンの兵隊さん」と呼ばれることもあります)の中で、兵士に扮するチャップリンがドイツ軍の塹壕の中にこのリンバーガーを投げ込んで大混乱に陥らせる、というシーンがあります。昔からくさい食品の代表だったのですね。でもこのリンバーガー。味はとても美味しいのです。ウォッシュタイプのチーズなので、熟成が進むとトロトロにとろけるのですが、それをパンに塗ったり果物の甘煮を添えていただくのが一般的。アメリカではパンに塗りやすいようにスプレッドタイプになったものも市販されています。
でも残念ながら、このリンバーガーチーズは日本では公式に市販されてはいません。バクテリアによって発酵されるので、安全性が確立されていないというのがその理由です。でも、お土産として持ち込むことはできますので、アメリカのお土産に買ってきてもらうという手もありますよ。

リンバーガーの製法を受け継ぐチーズ、シェーム

「アメリカに行く予定もないし、知り合いもいない」という方は、リンバーガーの製法を受け継いだウォッシュタイプのチーズ、シェームを試してみてはいかがでしょうか。このチーズは、フランスを代表するチーズ会社「シェーム」の看板商品です。リンバーガーと同じ、オレンジ色の表皮を持つチーズですが、匂いはぐっと穏やか。リンバーガーが洗っていない靴下に例えられるとしたら、シェームは古漬けの漬物に例えられる程度です。しかも日本で簡単に手に入ります。リンバークの雰囲気だけでも味わいたい、という人はぜひシェームを食べてみてくださいね。

リンバークとバクテリアがであったわけ……

では最後に、なぜリンバークがバクテリアで発酵させられるようになったのか。その歴史をご紹介しましょう。リンバーガーが生まれたのは、ベルギーの修道院だったのですが、この修道院ではチーズを大量に作るため、タンパク質凝固物質を入れた牛乳を水分と分離させる重しとして人の体重を利用していたのです。つまり、チーズの上に乗って水切りをしていたのですね。その結果、人の表皮についていたリンネス菌がチーズに移り、発酵の手助けをしてくれたのです。現在では衛生的な環境で培養したバクテリアを使用していますから、安心してチーズを召し上がってくださいね。

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