グロスター

転がされる方が有名?「グロスター」

グロスター

急斜面を転がるチーズを一斉に追いかける人々。こんな光景をテレビで見たことはありませんか?これは、イギリスのクーパーズヒルという丘で開催されるチーズころがし祭りの様子なんです。この時に転がされるチーズがグロスター。もちろん味も美味しいんですよ。

絶滅しかけの牛から作られるチーズ

イギリスのグロスターシャー州で作られている牛の生乳を使って作られているグロスターはハードタイプのチーズです。このチーズの原料となる生乳を出す牛をグロスター牛といい、16世紀に一度絶滅しかけたそうで、現在ではこのチーズを作っている農家はわずか数件、1996年PDO(イギリスの原産地名称保護制度)に指定されました。冬、牛が干し草を食べる時期に作られるので、別名干し草のチーズともいわれているのです。

貴重なミルクは無駄にしない

グロスターの歴史は古く、16世紀には記録にその名前を見ることができます。元々はチーズを作った後に残ったホエーから作られた自家消費用チーズで、その後、普通のミルクからも作られるようになりました。今では昔ながらのホエーから作られたチーズをシングルグロスター、普通のミルクから作られるチーズをダブルグロスターと区別しています。ちなみにチーズころがしで転がされるチーズはダブルグロスター。チーズを捕まえた人には、それがプレゼントされるそうです。

さっぱりとして食べやすい味

シングルグロスターはホエーから作られただけあってとてもさっぱりとしていてほのかな酸味を感じます。今は脂肪分の高いこってりとしたチーズが人気がありますが、脂肪分が低いチーズはヘルシーでもありますし、たくさん食べられますのでカルシウムやタンパク質などの栄養も必要量摂ることができるでしょう。ダブルグロスターはシングルグロスターに比べて濃厚でコクのあるあじわいがしますので、外国へ輸出されるのはほとんどがダブルグロスターだそうです。ですから、日本でグロスターチーズといって販売されているものは、ほとんどがダブルグロスターなのですね。シングルクロスターはイギリス国内で消費されるものが多いそうですので、イギリスに旅行などに行った際に味わってみるとよいでしょう。

おつまみにも料理にも

グロスターは歴史のあるチーズにありがちな余計なクセや匂いはなく、食べやすいです。ダブルグロスターは単体で、シングルグロスターはハムやソーセージなど脂肪分のあるものと食べると美味しいでしょう。おつまみにする場合はこしょうをふるとピリッとした辛みがお酒の味を引き立てます。何か料理に使いたいという場合はなんといってもサンドウィッチがお勧め。野菜もたっぷり挟むと栄養満点の朝食ができます。また、シングルグロスターはさっぱりしている分スナック感覚で食べられますから、野菜と混ぜてディップにしても美味しいですよ。パーティーなどに出したい、という場合は一口サイズのサンドウィッチにしたり、何種類ものディップを作ると場も華やぎます。100グラムあたり1000円前後とヨーロッパのナチュラルチーズの中ではお手ごろ価格なので、たくさん買って少しずつ色々な料理法を試してみるとよいでしょう。保存する場合は切り口が乾燥しないように、ラップをしっかりと巻いてビニル袋に入れておくとよいですね。

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