エメンタールチーズ

アニメのチーズといえばこれ、エメンタール

エメンタールチーズ

子供の頃、アニメで穴がポコポコ開いた塊のチーズを見て食べたいなあ、と思ったかたはいませんか?あれがエメンタールチーズなのです。ケーキのような形にカットされ、ネズミの好物というイメージが強いですから、小さいサイズなのかと思いきや、実は100キログラム前後の大きな塊で作られます。使われる牛乳はなんと1000リットル。でも、売られるときは小さくカットされますから、私たちが目にするのはアニメで慣れ親しんだあの小さいサイズなんですね。

ふるさとはスイス

スイスのベルン北東部エメン渓谷近郊、エメンタール地方がこのチーズのふるさとです。
15世紀半ばから製造が始まったという記録が残されています。この時代、チーズ作りは主に家庭の主婦の仕事だったのですが、このエメンタールは大型だったので作り手は主に男性でした。これはとても珍しいことだったのです。今ではスイスを代表するチーズになり、北米では穴の開いたチーズをすべて「スイスチーズ」と呼ぶほどです。

エメンタールチーズ

クセがなくナッツのような香りが特徴

エメンタールチーズはセミハードチーズに分類され、2段階の熟成を経て完成します。第1熟成期間は18〜20℃で2週間、第2熟成期間は20℃〜23℃で4〜6週間ほどで、この時の温度の高さもエメンタールチーズの特徴です。こうして出来上がったチーズは、クセがなくナッツのようなこうばしい香りが特徴です。「とろけるチーズ」を加熱せずに食べると一番近い味がするでしょうか。くせがないといってもチーズが苦手な人にはそのまま食べるのは辛いかもしれません。そういう場合は熱を通すとよいでしょう。もともと少なかったクセが完全になくなり、味がさらにマイルドになります。

代表料理はチーズフォンヂュ

エメンタールを使った料理といえば、なんといってもチーズフォンデュです。スイスの伝統料理だと思われがちですが、実は以外に歴史は新しく、第一次世界大戦の時、兵士たちが鉄兜でチーズを煮溶かしてパンにつけて食べたのが始まりだと言われています。スーパーにはチーズフォンデュのもとも売られていますが、エメンタールチーズを煮溶かして作ったものは一味違います。ぜひ試してみてください。

エメンタールチーズ

チーズフォンデュがプロセスチーズを作った!?

さて、チーズフォンデュといえばもうひとつ面白いお話があります。プロセスチーズはチーズを煮溶かして再び固めて作られますが、これはチーズフォンデュの原理をもとに作られています。プロセスチーズを実用化したのは、アメリカの大手乳製品メーカーのクラフト社ですが、その原型を作ったのはスイス。19世紀には試験的にプロセスチーズの生産が始められていたようです。チーズフォンデュがなかったら、我々日本人の食卓から、チーズはもう少し縁遠いものになっていたかもしれません。そう考えると、チーズフォンデュは日本にチーズ文化を根付かせた偉大な料理といえますね。

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