アンブラン

練り込まれているのは何と海藻!!「アンブラン」

アンブラン

フランス人の食に対する探求心はすごいものがありますが、海藻だけはあまり食べる習慣がないようです。しかし、今は海藻の健康効果が広く知られるようになり少しずつ海藻の消費量が増えているとか。アンブランはそんな海藻を練り込んだ健康志向のチーズなのです。

海の幸と山の幸の組み合わせ

アンブランはフランスのロワール州で作られているキュレナンテをベースに作られたチーズです。キュレナンテはウォッシュタイプのチーズですから、アンブランも分類上はウォッシュタイプに分類されるでしょう。アンブランはこのキュレナンテにブルターニュ産の海藻を練り込んだチーズなのです。フランスでも近年は海藻の健康効果が注目されているので、海藻の消費量が高まっているそうです。そんな健康志向を受けて作られたチーズ、かどうかは正確なところ分かりませんが、チーズにナイフを入れると海藻がたっぷり入っている、という光景はちょっとびっくりします。日本では海藻というとワカメやヒジキ、昆布といった濃い緑色のものが多いですが、チーズにはところどころ赤紫色の海藻もみられます。きっと「赤とさか」などの海藻の類でしょう。この大雑把なところも海藻をなんとか美味しく食べようと工夫している様が感じられますね。さて、日本にも海藻を焚きこんだご飯などがありますが、ものによっては海藻の匂いが強く香ることもあります。チーズに海藻を練り込んだら、チーズと海藻の匂いが喧嘩しないのかと思う方もいるかもしれませんが、このチーズに海藻の香りはほとんどしません。噛んでいるうちに鼻の奥のほうにかすかに嗅ぎなれた海藻の匂いが漂う程度です。そのかわりミルクの甘みが強く感じられ、ウォッシュタイプというよりちょうどよく熟成されたセミハードタイプのチーズのようです。

モチモチプチプチとした食感が楽しい

ウォッシュタイプのチーズというと強い匂いのするべたべたした外皮にスプーンですくわなくてはいけないほどトロトロした中身、というイメージがありますがアンブランはトロトロというよりもっちりとした舌触りがします。外皮の匂いもほとんどしないので、熟成が進んでいないキュレナンテを使っているのかもしれません。その一方でチーズに練り込まれた海藻はプチプチとした食感で、モチモチとしたチーズの食感との差が楽しいです。また、チーズについている塩気が海藻由来のもののせいか他のチーズよりも日本人になじみやすい味に仕上がっています。

日本酒と合わせると立ち上る海藻の香り

フランスではアンブランは白ワインと合わせるそうですが、断然お勧めしたいのが日本酒や焼酎です。不思議とこれらのお酒に合わせると今まで感じられなかった海藻の匂いや風味を強く感じられます。海藻とタンパク質の組み合わせというと子持ちわかめや子持ち昆布がありますが、あれの何倍ものクリーミーな食感と力強い味がします。暑い日にはビールと合わせても美味しいでしょう。山芋やジャガイモの上に乗せて軽くあぶるとチーズがとろけてまるでウニのような食感です。まるで日本人のために作られたようなチーズになんですよ。お酒が飲めない方はパンの上にチーズを乗せて焼くと和風チーズトーストが手軽にできます。これにノリをプラスしても美味しいです。

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