クラバンジーナ

一見するとカマンベール?でも中身は別物「クラバンジーナ」

クラバンジーナ

イタリアはフランスのチーズよりも複数の家畜のミルクを混ぜ合わせた混成乳を使って作るチーズが多いという特徴があります。クラバンジーナもそのひとつ。ヒツジと牛の生乳を作って作られたチーズは一見するとカマンベールのようですが、中身は全く違うんです。

見た目はカマンベールだけれど

イタリアのピエモンテ州、ランゲ地方で作られているクラバンジーナはシロカビタイプのチーズです。この地方はチーズの他にもワインや白トリュフなども有名ですね。このチーズは羊と牛の生乳を混ぜ合わせた混成乳製で歴史は古く、中世にはすでに作られていたという記録が残っています。長い伝統を持つチーズというのは、保存性が第一に考えられているものが多いので、セミハードタイプやハードタイプの硬いものが多いというイメージがありますが、クラバンジーナはとても柔らかく、まるでおもちのような弾力があります。見た目は平べったいカマンベールそっくりなのですが、ナイフを入れてみるとその柔らかさに驚く方も多いのではないでしょうか。

柔らかさの秘密はヒツジのミルク

クラバンジーナが柔らかく弾力のあるチーズに仕上がっているのは、ヒツジのミルクのおかげです。ヒツジのミルクというのは牛のものに比べて脂肪分が高いため、コクのある味と滑らかな舌触りのチーズができるのですね。また、シロカビの効果で熟成が進むにつれてトロトロになっていきますので、完熟するとまるでウォッシュタイプのチーズのようにナイフを当てると中身が流れ出して来るようになります。こうなった場合は切り分けるのではなく、頭頂部だけ切り取ってスプーンですくって食べるとよいでしょう。

クセのない味わいはまるでクリームのよう

ヒツジのミルクのチーズは日本ではまだなじみがありません。ヤギのミルクから作られたシェーブルタイプのチーズが独特の癖や匂いがあるので、ヒツジも同じなのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、ヒツジのミルクはヤギと違い独特の匂いやクセはほとんどありません。さらに牛のミルクと合わせることによってヒツジのミルク単独の「ペコリーノ」と呼ばれるチーズよりもまろやかにくせがなく仕上がっています。外国のナチュラルチーズは初めて、という方にも抵抗なく受け入れられる味ですよ。クラバンジーナの特徴であるおもちのような弾力と柔らかさを味わいたいのなら、冷蔵庫から室温に出して1時間ほど置いて切り分けてみましょう。

スパークリングワインと合わせると後味すっきり

クラバンジーナは牛のミルク100%のチーズに比べてコクがある分ちょっと後味が重くなりがちです。ですからワインに合わせるならばスパークリングワインがお勧め。シュワシュワとした炭酸が後口の重さを爽やかに洗いながしてくれるでしょう。また、塩味が薄めなので、甘みと合わせても良いでしょう。干しブドウがたっぷりとはいったパンに合わせたりしても美味しいですよ。特にカルシウムが必要な成長期のお子さんの朝食にぴったりです。また、ヨーグルト感覚ではちみつを添えても良いでしょう。チーズに甘みというと予想外のように感じられますが、ヨーロッパではごく当たり前に行われていることです。もちろん胡椒を振ったり、唐辛子をかけたりしてもピリッとしておつまみにぴったりになります。甘みと辛み、どちらにも合うチーズなんですよ。

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