クーロンヌ

王冠という意味の名前のチーズ「クーロンヌ」

クーロンヌ

一般的なチーズの形は丸型や円筒形をしていますが、中にはピラミッド型やひょうたん型などの面白い形のチーズもあります。クーロンヌもそのひとつ。王冠、という意味なのですがまん中に穴の開いたドーナツのような、石器時代のお金のような形をしているんですよ。

まるで石器時代のお金のような形

フランス、サンドル地方のアンドル・エル・ドワール県で作られているヤギの生乳を原料としたクーロンヌはシェーブルタイプのチーズです。このチーズの特徴は何といってもその形。真ん中に穴が開いた円形をしているので分厚いドーナツのようにも石器時代のお金のようにも見えます。表面が黒っぽいのは灰をまぶされているせいです。この灰がフレッシュなチーズを雑菌から守り、熟成に必要な菌の繁殖のみをうながすとか。まさにチーズを作り続けてきた人間の知恵ですね。最初は灰のために黒に近かった表面が熟成が進むにつれてカビに覆われて灰色になったころが食べごろです。

若いうちは爽やか。熟成が進むとコクが出てくる

ヤギの生乳は牛のものに比べてヴィフィズス菌が多く含まれています。シェーブルタイプのチーズに酸味が強いのはこの菌のせいなのです。クーロンヌも若いうちは酸味がありますが、嫌な酸っぱさではなく、後口をさっぱりさせてくれるような爽やかな酸っぱさです。熟成が進むにつれてコクがまし旨みが凝縮してきます。シェーブルタイプのチーズは熟成が進むと水分が飛んでポロポロになりがちですが、クーロンヌの場合は灰とカビが水分が飛んでいくのを防いでくれるため、中心部は柔らかくとろけていきます。舌触りを楽しみたい場合は室温に1時間ほど置いておくとよい感じに柔らかくなるでしょう。

ヤギのミルクの旬は春~秋まで

チーズは保存食ですし、今は冷凍技術が発達しているのでフレッシュなチーズを1年中楽しむことができます。しかし、チーズの原料であるミルクは食べ物や気候によって味が変わってくるのです。実際フランス産のナチュラルチーズのなかには、夏に牧草を食べた牛のミルクだけで作られるチーズもあるくらいです。さて、ヤギは牛よりもミルクを出す期間が短く、毎年子ヤギを産む早春~秋にかけてまでしかミルクが出ません。つまりシェーブルタイプのチーズというのは、本来この時期にしかつくられないものなんですね。今は冬でも冷凍された生乳で冬でもシェーブルタイプのチーズは作られていますが、やはり新鮮なミルクで作ったチーズのほうが味は上です。シェーブルタイプのチーズを買うときは生産時期に注意してみましょう。

若い時には白、熟成したら赤がお勧め

クーロンヌは熟成によって味がだいぶ変わるチーズですので、若いときには酸味に合わせた白やロゼワインが、熟成してコクが出てくるにつれて赤ワインが合うようになります。酸味が多いと赤ワインの渋みと喧嘩をしてしまうんですね。ですから、飲みたいワインがあらかじめ決まっているときはチーズの製造年月日をよく見て買い求めてください。何かの料理に使ったり、野菜やパンと合わせたりするよりもクーロンヌはそのまま薄く切ってじっくりと味わうのが一番おいしい食べたかです。また、クーロンヌにはいくるもの種類がありますから色々と食べ比べてみて好みの一品を見つけるのもよいでしょう。

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