ラミ・デュ・シャンベルタン

シャンベルタンを味わうために作られたチーズ「ラミ・デュ・シャンベルタン」

ラミ・デュ・シャンベルタン

ワインとチーズの組み合わせを結婚になぞらえて「マリアージュ」と呼ぶほど相性が良いのですが、特定のワインと組み合わせるためだけに作られたチーズもあるのです。それがこのラミ・デュ・シャンベルタン。シャンベルタンの友という意味です。

エポワスをお手本にして作られたチーズ

フランスのブルゴーニュ地方で作られているラミ・デュ・シャンベルタンはウォッシュタイプのチーズです。この地方はワインの産地でもあるのですが、その中でも特に有名なのが皇帝ナポレオンが愛したワインとしても知られている「シャンベルタン」。その銘醸ワインにぴったり合うように作られたという逸話があるのがこのチーズなのです。何しろ名前からして「シャンベルタンのお友達」という意味なのですから、作った方の気概が感じられますね。このチーズはやはりブルゴーニュ地方で作られているAOC(フランスの原産地呼称統制)を獲得したウォッシュタイプのチーズエポワスをお手本にして作られました。エポワスより若干背が高いですが、同じようにワインを絞った後のブドウを作って作られたマール酒というお酒で表面を洗いながら熟成させます。

その匂いはまるでチーズの古漬け

ウォッシュタイプのチーズというとクセのある強い匂いが特徴ですが、ラミ・デュ・シャンベルタンも例外ではありません。お酒で洗っているせいか表面はオレンジ色でぬめぬめと光っています。独特の匂いはミルクが発酵した匂いなのですが、なぜか魚の匂いに例えられることが多いそうです。もっともきついのは匂いだけで、一口食べれば熟成したミルクとたんぱく質の旨みが口いっぱい広がります。

すべてはワインのために

日本にも数多くの発酵食品がありますが、改良を経てどれも匂いも薄く味もマイルドになってきています。ではチーズも美味しさだけ残して香りをマイルドにすればいいのに、と思う方もいるでしょう。しかし、渋みの強いどっしりとした赤ワインには、ただ美味しいだけのチーズでは太刀打ちできません。強烈な個性を持つもの同士がぶつかり合えば、普通は味や匂いが喧嘩してしまうものですが、チーズとワインに限ってはお互いの旨みを十分に引き出しあうのです。チーズだけ食べてみてちょっと、と思う方はぜひワインと合わせて見てくださいね。

固いのもやわらかいのもお好みで

ラミ・デュ・シャンベルタンに限らずウォッシュタイプのチーズの特徴は、若い頃には中心部に芯があり、熟成するにしたがってスプーンですくわなくてはならないほど、トロトロにとろけてくるところでしょう。若い頃は匂いはそれほどきつくありませんが、チーズの味はまだ固い感じがして、少々物足りなさを感じます。熟成が進んでとろけてくるにつれて、チーズの旨みも花開くように複雑になっていきますが、匂いもそれにつれてつよくなっていきます。さらに、熟成をさせすぎると独特のアンモニア臭が出てきて、いくらおいしくても食べるには勇気がいるようになりますよ。チーズの熟成度合いを知るのは本当に難しいものです。自分の家で熟成させることも可能ですが、自身のない方はデパートなどに入っているチーズショップで自分の好みを告げ、それにあった熟成度合いのチーズを勧めてもらいましょう。

この記事を読んだ方におすすめの記事はコチラ