カルニア・アルトブット・ストラヴェッキオ

2年以上熟成させるハードタイプのチーズ「カルニア アルトブット ストラヴェッキオ」

カルニア・アルトブット・ストラヴェッキオ

セミハードタイプやハードタイプのチーズは出荷されるまでに熟成期間があります。その期間は数十日~数か月が一般的ですがカルニア・アルトブット・ストラヴェッキオの熟成期間はなんと通常で2年間。とっても貴重なチーズなんです。

枯れた色合いのチーズ

イタリアの北東に位置するフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州で作られている牛の生乳を原材料としたカルニア アルトブット ストラヴェッキオはハードタイプのチーズです。ジューリアという名前は、ジュリアン・アルプス山脈にちなみ、かつてはオーストリア帝国が海へ到達できる唯一の門戸でもありました。アルプス山脈、といえば山のチーズ。カルニア アルトブット ストラヴェッキオも山に住む人々の命を支えてきた貴重な食糧です。現在の美味しさを追求したチーズとは異なり、保存性を第一に考えて作られたチーズは見た目こそ武骨ですが、時間をかけてミルクの旨みが凝縮した味を楽しむことができます。アルプスで作られているチーズの特徴のひとつは、熟成期間の長さ。保存性を高めるためにじっくり寝かせて水分を飛ばすのですが、数十日~数か月で出荷されるのが普通です。しかしカルニア アルトブット ストラヴェッキオの熟成期間は何と2年。ここまで熟成させるとチーズは内側も外側も淡いブラウンになり、かなりの硬さになります。

まるでパイナップルのような香り

保存食、というのは洋の東西を問わず独特の匂いがするものが多いです。チーズも熟成させるほどに一種の臭みを発するようになるものも珍しくありません。「味はいいんだけれど、匂いが嫌」とチーズを敬遠する方も多いでしょう。しかし、カルニア アルトブット ストラヴェッキオは熟成させるほどにパイナップルのような芳香がしてくるそうです。乳製品なのになぜ果物の香りがするのかはっきりとはわからないそうですが、きっとチーズの生産地の環境によるものだろう、といわれています。果物の香りがするチーズ、というのは多くのチーズの中でもかなり少ないのではないでしょうか。(ワインの搾りかすに漬けた酔っ払いチーズをのぞく)味のほうは、しっかりと熟成させたおかげでミルクの旨みが極限にまで濃縮された濃厚な味がします。かみしめるほど複雑な旨みがあふれてくる様子はまるで海産物の干物のようだとも言われています。しかし、クセや渋み、苦みなどはほとんどなく、初心者でも食べやすい味です。

ジャガイモと玉ねぎと一緒に焼いても美味しい

カルニア アルトブット ストラヴェッキオは薄切りにしてそのまま立食べるほか、フリッコというじゃがいもと玉ねぎと一緒にチーズを焼いた郷土料理にも使われます。大変固いので、そのまま食べるよりも、すりおろしたり熱を加えたほうが食べやすいのかもしれません。これだけ熟成させると、アミノ酸が結晶化し、じゃりじゃりした舌触りになり、チーズ味の氷菓子を食べているような感じがします。手に入ったのなら、最初の一口をそのまま味わってみて、後は料理にしても良いでしょう。ワインと合わせるのならば同郷のミディアムボディの赤がお勧め。しっかりとした味わいのワインをチーズの濃厚な味ががっしりと受け止めてくれます。粒胡椒を少々降って食べても美味しいですよ。

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