カブリ・アリエジョワ

ヤギのミルク版モンドール「カブリ・アリエジョワ」

カブリ・アリエジョワ

ヨーロッパのナチュラルチーズの中には原料が異なっているだけで作り方が同じ、というものがあります。このカブリ・アリエジョワもそのひとつ。毎年限られた時期にしか生産なれないモンドールと同じ作り方をしているシェーブルタイプのチーズなのです。

モンドールと同じ手法で作られているチーズ

フランスのミディ=ピレネー地域圏で作られているヤギの生乳を原料にして作られているカブリ・アリエジョワはウォッシュタイプのチーズです。このチーズの一番の特徴はAOC(フランスの原産地呼称統制)にも認定されている、モンドールと同じ作り方をしている、ということ。水分と分離させた出来立てのチーズを塩水で洗い、エセピアというモミの木の一種でチーズの周りを巻いて熟成させるのです。モンドールはAOCの規定によって毎年8月15日~3月15日までしか製造されていません。一方カブリ・アリエジョワはヤギの生乳を使って作られているので、製造期間はヤギのミルクが出る春先~夏の終わりまで。ちょうどモンドールが作れない時に製造ができるのです。では、カブリ・アリエジョワはモンドールの代用品?と思われるかもしれませんが、食べてみると全く別物。代用品などではなく、全く別の美味しさを味わえるチーズなのです。

匂いがきつそうだけれども……

ウォッシュタイプのチーズといえば独特の匂いが特徴です。そしてシェーブルタイプのチーズにも牛やヒツジの生乳で作られたチーズにはない匂いがします。ただでさえ匂いの強いヤギのミルクのチーズを塩水で洗って熟成させたらさぞかしすさまじい匂いがするのでは?と思う方もいるかもしれません。確かにカブリ・アリエジョワの匂いは強いです。お店で買うとかなり厳重に放送をして渡してくれる場合もあるでしょう。しかしそれは決して嫌な臭いではありません。チーズを食べなれない方にはちょっときつく感じられるかもしれませんが、チーズが大好きという方ならかえって食欲をそそられる方もいるでしょう。

濃厚なコクとトロリとした舌触り

ヤギのミルクは牛のものに比べると脂肪分が少なく、ビフィズス菌が多いという特徴があります。ですからシェーブルタイプのチーズは牛の生乳で作られたチーズよりもポロポロとした食感で、独特の酸味があるのです。しかし、カブリ・アリエジョワはモンドールと同じようにスプーンですくって食べなくてはならないくらいトロトロしています。長い間熟成させるので塩味が効いていますが、その奥にミルクの甘みもしっかり感じられ、濃厚なコクもあります。本当にシェーブルタイプのチーズなのか、と思いたくなるほど、シェーブルタイプの特徴とはかけ離れた味と舌触り。色々なチーズを食べてきたので、変わり種が食べてみたい、という方にはぴったりです。

塩辛いのでバケットと共に

カブリ・アリエジョワはかなり塩味が効いているので、そのまま食べるにはちょっときついかな、と感じられる人も多いでしょう。ですからバケットや無塩のクラッカーなどと共に食べると塩味が程よく中和されます。また、量を食べるチーズでもないので、大勢が集まるホームパーティーなどの機会に開けると場が盛り上がるでしょう。また一度ナイフを入れると中身が流れ出してしまうので、取り扱いには注意が必要です。

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