ブリー・ド・ムラン

もっとも古い歴史を持つブリー「ブリー・ド・ムラン」

ブリー・ド・ムラン

日本でも有名なカマンベールと並んでシロカビタイプの代表格であるブリー。その中でももっとも歴史が古いものがこのブリー・ド・ムランです。熟成するほどコクと匂いが強くなり、豊かな風味が楽しめます。

誕生は1000年以上前

セーヌ・エ・マルヌ県、オーブ県、ヨンヌ県で作られている牛の生乳を原料としたブリー・ド・ムランはフランスのシロカビタイプのチーズです。ブリー・ド・モーとクーロミエと合わせて「ブリー三兄弟」とも言われている世界的にも有名なチーズです。ちなみにムランとは村の名前で、日本語に訳すとムラン村で作られたブリーということになるのでしょうか。その歴史はブリーの中で最も古く、8世紀には作られていたという記録が残っています。1980年にAOC(フランスの原産地呼称統制)を取得しました。シロカビタイプのチーズと言いながら、表面はやや茶色がかっており、熟成するとともに中身が溶けだし、ウォッシュタイプかと思うほど匂いが強くなります。

ブリー・ド・モーより女性的?

日本ではブリーといえば、ブリー・ド・モーをさすことが多いです。実際チーズショップや輸入品を多く取り扱っているスーパーで並んでいるブリーは、ブリー・ド・モーがほとんどで、ブリー・ド・ムランの方は大きなチーズショップでない限りなかなかお目にかかれません。フランス本国でも作るのに手間がかかるということで、ブリー・ド・ムランの生産量はブリー・ド・モーの30分の1ほどしかないのだとか。普通、白カビタイプのチーズの熟成は4週間ほどなのですが、ブリー・ド・モーはものによってはさらにそこから数か月の熟成をさせます。カマンベールを二回りほど大きくさせて薄くしたようなスラットしたブリー・ド・モーにくらべて、ブリー・ド・ムランはずんぐりとした外見で決して美しいともいえません。なんとなく田舎くさい味を想像しがちですが、口に入れるとしっかりとした塩味と素晴らしいコクが広がります。ブリー・ド・モーに比べるとずっとまろやかで柔らかい味なので、ブリー・ド・ムランは女性的、とも言われるのですよ。外見からは想像できないような味なんですね。

常温でしばらく置くと美味しくなる

ブリー・ド・ムランは熟成が進むほど美味しくなっていくチーズです。しかし、日本で販売されているものはどうしても輸送の関係上若いうちに出荷したものが多く、コクが不十分なものが多いのです。美味しいブリー・ド・ムランを食べたければ、ぜひ製造年月日を注意してみましょう。古いほうが美味しいですよ。ただし、熟成が進むとかなり強烈な匂いになりますので、ヨーロッパ産のナチュラルチーズを食べなれていない方は注意が必要です。食べるときは30分ほど前に冷蔵庫から取り出しておきましょう。表面が少し柔らかくなってからのほうが旨みを感じやすいです。

そのままワインのおつまみとして

シロカビタイプのチーズはくせがなく食べやすいというイメージがありますが、ブリー・ド・ムランはしっかりと自己主張をするチーズです。ですから、何かと合わせるよりもそのままワインと共に味わうのが一番おいしい食べ方でしょう。熟成が十分に進んだものはフルボディ、まだ若いものはフルーティーな赤がお勧めです。最近は長期熟成のブリー・ド・ムランも手に入るようになってきましたので、チーズ好きな方はぜひ試してみてください。

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