ブラ・テーネロ

スローフード発祥の地で作られているマイルドなチーズ「ブラ・テーネロ」

ブラ・テーネロ

その土地の伝統的な食材や調理法を見直すことをファストフードに対して、スローフードと言いますが、ブラ・テーネロはこのスローフード発祥の地で作られている穏やかな味の誰にでも親しめるチーズです。

交易の中継地として栄えた町で生まれたチーズ

ブラ・テネーロは北イタリアのピエモンテ州、クネオ県ブラ市で作られている牛の生乳を原料としたセミハードタイプのチーズです。今、ブラ市はその土地の伝統的な食材や調理法を見直そう、というスローフード運動発祥の地としても有名ですが、その昔、山間の村々で作ったチーズをジェノバに運ぶ交易の中継地として栄えた村でした。
ブラ・テネーロはそんな村で14世紀ころから各家庭で作られてきたチーズです。日本でいえばお漬物やお味噌を作るような感じだったのでしょう。20世紀に入ると、この村に住んでいたチーズ商人たちが、ブラ・テネーロもジェノバなどの都市部に持ち込むようになり、このチーズは一気にイタリア全土に名前が知られるようになったのです。

名前で熟成度を判断できる

ブラ・テネーロはセミハードタイプのチーズですので、最低45日以上熟成させてから出荷されます。熟成を終えてすぐに出荷されたものは「テネーロ」(柔らかい)という名前で出荷され、6か月以上のものは「ドゥーロ」(固い)と名前を変えて出荷されます。ですから、ブラ・テネーロとブラ・ドゥーロは熟成期間が違うだけで、元々は同じチーズなのですね。ブラ・テネーロは柔らかい。というだけあってプロセスチーズよりも少し硬いかな、という程度。口に含むとミルクの濃縮した美味しさがいっぱいに広がります。外国産のナチュラルチーズは塩味が強かったり、一種独特のクセがあったりして、初心者にはなかなかおいしさが感じられないものも多いですが、ブラ・テーネロは初めて外国産のナチュラルチーズを食べる方にもおすすめできるマイルドなおいしさです。

本当のジェノベーゼ・ソースとは

日本でも近頃人気が高まっているジェノベーゼ・ソース。新鮮なバジルをたっぷり使ったフレッシュなおいしさと、ご家庭でも簡単に作ることができる手軽さが人気の秘密なのでしょうか。このジェノベーゼ・ソースのレシピをみると、パルメザンの名前がありますが、本当はブラ・ドゥーロを使うのが本当なんだとか。手に入ったらぜひ試してみたいですね。
このように、ブラ・テネーロはそのまま食べるだけでなく料理に使っても美味しいチーズです。6か月以上熟成させた「ドゥーロ」は削ってスープやパスタ、サラダのトッピングにしてもよいでしょう。また、柔らかいブラ・テネーロはあり合わせの野菜と一緒にパンに挟んでサンドイッチにするとあっという間に美味しい軽食ができあがります。熱を加えると程よくとろけてくれるので、ピザやグラタンにしてもいいですね。
ブラ市ではこのチーズは普段使いの気取らないチーズとして使われているそうです。日本では、お値段のこともあってどうしてももったいない、とちびちび使いがちですが、たっぷり使わないと美味しさがわからない、ということもあるでしょう。記念日や、何か良いことがあった日などは、奮発してチーズをたっぷり使ったお料理を作ってみるのもよいかもしれませんね。

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