アズィアーゴ プレッサート

気軽に食べられる現代版アズィアーゴ「アズィアーゴ・プレッサート」

アズィアーゴ プレッサート

イタリア産のチーズでアズィアーゴというと、アズィアーゴ・ダッレーヴォが有名ですが、このチーズが数か月~数年熟成させるのに対し、アズィアーゴ・プレッサートは製造して20日後から出荷でますので、現代版アズィアーゴとも呼ばれているのです。

イタリアの日常の味

現在、イタリアの一般家庭で最も多く消費されているチーズのひとつがこのアズィアーゴ・プレッサートといわれています。元々このチーズはイタリアの北部、水路で有名なヴェネチアを州都に持つヴェネト州のアズィアーゴ村で昔から作られていていました。標高1000mにもなるこの地方では当然ながら冬は厳しく、チーズは貴重な越冬食料でした。以前はヒツジの生乳から作られていましたが、16世紀ごろに牛の生乳に完全に切り替わった、ということです。アズィアーゴ・ダッレーヴォは伝統ある保存食でもありますから、数か月~数年の熟成期間が必要なハードタイプのチーズですが、現代版アズィアーゴの方は20日の熟成期間で出荷することができるアズィアーゴ プレッサートはセミハードタイプのチーズなのです。

気軽に食べられる美味しさ

わずか20日熟成させただけで、出荷してしまう、と聞くとアズィアーゴ・プレッサートはアズィアーゴ・ダッレーヴォの代用品のように感じる方もいるかもしれません。しかし、熟成期間は長ければよい、というわけでもないのです。世界中を見ても熟成期間が短くても美味しいチーズはたくさんあますよね。アズィアーゴ・ダッレーヴォは保存を第一に考えられた当時の技法そのままで作られています。ポロポロとした食感でところどころアミノ酸の結晶があり、水分が少なくなった分旨みは凝縮していますが固さもかなりのものになり、数年熟成したものは、削らなければ食べられないほどです。これが大好き、という方ももちろんいらっしゃるでしょうが、普段使いのチーズにしてはちょっと使いにくい、という方も多いのではないでしょうか。また、熟成期間が長いということは、その分出荷量も減り、値段も高くなります。現代ではチーズは保存食としての役割をほぼ終えていますから、アズィアーゴ・プレッサートは代用品なのではなく、アズィアーゴのおいしさを手軽に味和うために作られたチーズといえるでしょう。

そのまま食べても、サンドウィッチにしても

アズィアーゴ・プレッサートは熟成期間が短い分、生乳の水分がチーズの内部に残ってもっちりとした舌触りがします。不規則に空いたチーズアイと呼ばれる気泡が特徴ですが、同じようにチーズアイが有名なエメンタールと比べるとずいぶんと細かいので、遠目から見るとひびが入っているようにも見えます。ほのかな酸味と甘みが特徴で、アズィアーゴ・ダッレーヴォに比べると塩味もかなり控えめで、食べやすいチーズといえます。そのまま食べる他に、イタリアではサンドウィッチの具材としてもよく使われています。熱を加えると程よくとろけるので、冬はホットサンドにして食べるのもお勧めでしょう。また、パン粉をつけて多めの油で焼くと美味しいチーズフライになります。ワインに合わせるのならば、フルーティーな白ワインがお勧め。100グラムあたり700円と輸入チーズの中では安価の部類に入りますが、熟成期間が短く水分が多く残っている分非常にカビが生えやすいので、できれば食べ切れる分だけ買いましょう。

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