アルゴイヤー・ベルクケーゼ

ドイツ版エメンタールチーズ「アルゴイヤー・ベルクケーゼ」

アルゴイヤー・ベルクケーゼ

ドイツといえばビールとソーセージというイメージがありますが、おいしいワインやチーズも作られているのです。フランスと同じようにPDO(ドイツの原産地名称保護制度)もあるんですよ。アルゴイヤー・ベルクケーゼはそんなDOPに指定されたチーズ。素朴な味が逆に新鮮味を感じさせます。

ドイツ産の山のチーズ

ドイツのバイエルン地方で作られている牛の生乳を原料としたアルゴイヤー・ベルクケーゼはハードタイプのチーズです。バイエルンといえばソーセージが有名ですが、チーズもつくられているのですね。アルゴイヤーとはドイツ語でアルプスのこと。アルプスの高地牧場で放牧された牛の無殺菌牛乳でこのチーズは作られているのですね。フランスやスペイン、スイスでも高地牧場で放牧された牛や羊、ヤギからチーズを作っていますから、アルプスはヨーロッパのチーズの一大産地と言っても過言ではありません。このチーズは一個当たり20~30kgもあり、かなり大きいです。熟成期間は4ヶ月以上で熟成中にチーズアイと呼ばれる気泡ができます。このあたりはスイスのエメンタールそっくりで、アルゴイヤー・ベルクケーゼを「エメンタールの弟分」という人もいます。ただし、このチーズのほうがエメンタールよりも低い温度で熟成させるので水分が飛びにくくしっとりとしています。

ナッツのような濃厚なコク

アルゴイヤー・ベルクケーゼはコンテやグリュイエールといった日本人にもなじみやすいマイルドな味わいのハードチーズの旨みをさらに凝縮したような味わいがします。乳製品というよりナッツを食べているような感覚。最長で2年以上熟成させるため、長期熟成させたものはアミノ酸の結晶がでてきてじゃりじゃりとした食感になります。また、外皮に牛の厩舎を思わせる独特の匂いがあり、苦みを感じる人も多いので初心者は厚めに向いて食べるとよいでしょう。

ドイツでは毎日のように食卓に上がる家も

ヨーロッパ産のナチュラルチーズはワインのおつまみというイメージが強いですが、アルゴイヤー・ベルグケーゼは生活に密着したチーズです。ドイツの多くのスーパーに薄くスライスしたものが売っていますし、ホテルの朝食の一品として出されることも多いでしょう。ドイツを旅行中にホテルでハードチーズが出てきたらこのチーズの可能性が高いですね。もちろん毎日の食卓に欠かせない、というお宅も多いですね。DOPに指定されるとなんとなく敷居が高くなってしまうチーズが多い中、アルゴイヤー・ベルクケーゼはドイツの人々の食卓にしっかり密着しているチーズです。お店によっては大きな塊をデン、とショーケースの中に置いて計り売りをしてくれる所もあり、とても美味しそうです。

食事として味わいたいチーズ

アルゴイヤー・ベルクケーゼはくせがなく旨みが強いのでどんなお酒でも受け止めてくれる懐の深さを持っています。ワインはもちろんのこと日本酒やビール、焼酎などと味わっても美味しいでしょう。でもせっかく手に入れたのならば、おつまみとしてだけでなく一度は食事として味わってほしいチーズです。パン屋さんで「ドイツパン」と呼ばれる茶色っぽい硬いパンを買ってきて薄く切ったチーズをのせ食べてみてください。口の中でゆっくりと咀嚼していると、大地の恵みを味わっているんだとしみじみと感動してきますよ。